子どもの英語嫌いを動画で対策する方法は?

子どもの英語嫌いを動画で対策する方法は?

子どもの英語嫌いには、英語の動画を「勉強させる」のではなく、好きな内容を短時間楽しむ方法が向いています。最初は日本語の説明が多い動画や、歌・アニメ・乗り物など子どもの興味に合うものを選び、英語を聞くことへの抵抗を減らします。年齢や理解度に合わない動画を長時間見せると、かえって英語嫌いが強まることがあるため、無理をさせないことが大切です。

子どもの英語嫌いに動画を使うときの基本

動画は、英語を「問題を解くもの」ではなく「好きなものを楽しむための音」として体験させるために使います。すべての言葉を理解させたり、動画の後に毎回テストをしたりする必要はありません。

特に初めのうちは、次の3点を意識すると取り組みやすくなります。

  • 子どもが興味を持てる内容を選ぶ
  • 短い時間で終える
  • 英語を聞けたこと自体を肯定する

「英語を覚えたか」だけでなく、「嫌がらずに見られたか」「もう一度見たいと言ったか」も、動画選びを判断する材料になります。

英語嫌いの子どもに合う動画の選び方

最初は、英語学習用の教材に限定せず、子どもが普段から好きなテーマの動画を選びます。内容が分かりやすいほど、英語が分からない不安を減らせます。

興味のあるテーマを優先する

次のようなテーマから、子どもが自分で選べるようにすると、見始めるまでの抵抗が少なくなります。

  • 歌や手遊び
  • 動物や乗り物
  • 工作や料理
  • スポーツやダンス
  • 短いアニメや絵本の読み聞かせ
  • 好きなキャラクターが登場する内容

英語を学ぶ目的だけで動画を選ぶと、子どもにとって「好きではないものを見させられる時間」になる場合があります。英語以外の内容に興味を持てるかを先に確認しましょう。

映像と音だけでも内容を想像できるものを選ぶ

動作や表情がはっきりしていて、同じ表現が繰り返される動画は、英語をすべて聞き取れなくても内容を推測しやすい傾向があります。

反対に、話す速度が速い動画、説明が長い動画、知らないテーマの動画は、英語の音がただの雑音に聞こえることがあります。子どもが「何をしているか分からない」と感じていないかを見て、難しければ別の動画に替えます。

字幕や日本語音声は子どもの段階に合わせる

字幕や日本語音声を使うかどうかに、全員に共通する正解はありません。英語を聞くこと自体を嫌がる場合は、日本語の説明がある動画から始めても問題ありません。

動画を楽しめるようになったら、同じ内容を英語音声で短く見る方法もあります。ただし、字幕を読ませることや、英語音声だけで見せることを目標にして、子どもが強く嫌がるなら一度難易度を下げます。

動画を使った英語嫌い対策の進め方

最初から毎日長時間見せるのではなく、子どもが負担を感じない小さな習慣にします。次の順番なら、動画を英語の練習として押しつけにくくなります。

  1. 子どもが見たいテーマを聞く。「歌と動物ならどちらがいい?」のように、選択肢を2つ程度に絞って選んでもらいます。
  2. 短い動画を一緒に見る。最初は数分程度にし、最後まで見られなくても問題ありません。
  3. 動画の内容について日本語で話す。「何が出てきた?」「どの場面が面白かった?」など、英語の正解を求めない質問をします。
  4. 動画内の英語を1つだけまねする。あいさつや動物の名前など、子どもが言いたがった表現だけを一緒に繰り返します。
  5. 嫌がる前に終える。「もう少し見たい」と感じるところで終えると、次回への抵抗を抑えやすくなります。
  6. 数回続けて様子を見る。同じ動画を繰り返しても構いません。内容に慣れることで、聞き取れる表現が増えることがあります。

動画を見た後に単語の暗記や書き取りを必ず行う必要はありません。まずは「英語の動画を見る時間はつらくない」と感じられる状態を目指します。

子どもが動画を嫌がるときの見直し方

動画を嫌がる場合は、英語そのものが原因とは限りません。内容、音の速さ、画面の刺激、見る時間帯などを一つずつ見直します。

子どもの様子 考えられる原因 見直し方
すぐに「分からない」と言う 内容や英語のレベルが難しい 動作の多い動画や、繰り返し表現のある動画に替える
英語の音を嫌がる 音量や話す速さに負担を感じている 音量を下げ、短い動画や歌から始める
動画自体を見たがらない テーマに興味がない 子どもの好きな題材を選び、選択権を渡す
見た後に機嫌が悪くなる 視聴時間が長い、刺激が強い 時間を短くし、終わり方を事前に決める
まねするよう求めると怒る 勉強や評価だと感じている まねを求めず、保護者が自然に口にするだけにする

原因がはっきりしないときは、数日間いったん休む方法もあります。休むことは失敗ではなく、英語に対する嫌な印象を強めないための調整です。

保護者が避けたい声かけ

英語嫌いを改善したいときでも、間違いをすぐ直したり、理解度を試したりすると、動画を見ることが評価の時間になりやすくなります。

  • 「今の英語、何と言ったか答えて」
  • 「これくらい分からないと困るよ」
  • 「もう一回言って。正しく発音して」
  • 「英語の動画を見たのだから単語を覚えて」

代わりに、「面白かったね」「この歌が好きなんだね」「同じ場面が出てきたね」と、内容への反応を返します。英語を使わせるより、英語に触れても嫌な思いをしないことを優先します。

動画だけで英語嫌いが必ず直るわけではない

動画は英語に触れるきっかけになりますが、英語嫌いの原因が授業での失敗、発音への不安、周囲との比較などにある場合、動画を見るだけでは解決しないことがあります。

学校の授業や英語教室で強い不安を感じている場合は、動画の量を増やす前に、何が嫌なのかを子どもに無理なく聞きます。「英語のどこが嫌?」と直接尋ねるより、「聞くこと、話すこと、書くことのどれが大変?」のように分けて聞くと答えやすい場合があります。

また、動画を見せる時間が家庭での負担になったり、睡眠や遊びの時間を削ったりするなら、英語対策より生活リズムを優先します。

英語嫌いの対策として動画を続ける判断基準

動画を続けるかどうかは、英単語をいくつ覚えたかだけで判断しません。次のような変化があれば、子どもに合う方法として続けやすいと考えられます。

  • 英語の動画を見る前の抵抗が少なくなった
  • 同じ動画を自分から見たがる
  • 英語の音や歌を嫌がらなくなった
  • 動画の表現を遊びの中で自然に使う
  • 分からない部分があっても最後まで楽しめる

反対に、毎回泣く、強く怒る、英語という言葉だけで拒否する状態なら、動画の種類や時間を変えるか、いったん休みます。英語嫌いの対策では、続けることよりも、嫌いな気持ちを強めないことが重要です。

まずは子どもの好きなテーマの短い動画を一緒に見て、英語を理解させるより「楽しく終われたか」を確認しましょう。子どもが自分から見たいと思える内容と無理のない時間を選ぶことが、動画を使った英語嫌い対策の基本です。